Sakenomiのコラム     その39

恐竜が絶滅したのは、たったの1年前?地球に人類はいなかった!

先日、環境省が生物多様性について解説した新しいパンフレットを眺めていたら、なんと「人類が誕生したのは500年前」と書いてあるのを発見。えっ、500年前? そうか、人類が誕生したのは室町時代なのか。いえいえ、決してそのようなことはございません。たまたま「万」の字が抜けていただけなのでしょうが、お陰様でしばしの間その話題で楽しめました。
 さて、地球が誕生したのは今から46億年前ですが、そうであるならばと意図的に「億」を抜いてみると、地球の歴史が何となく身近に感じられてきます。地球は46年億前に誕生したので、億をとると年齢は46歳になります。今まさに、バリバリの働き盛りの年齢です。そこで地球誕生の歴史を、億をはずして簡単にふり返って見ることにしましょう。
46億年前( 0歳):地球の誕生。
35億年前(11歳):最初の原始的な単細胞生物の出現。
10億年前(36歳):多細胞生物が出現して、生物が動物と植物に分かれた。
 5億年前(41歳):生物の爆発的な進化と、魚類の誕生。
 4億年前(42歳):植物が海から陸上に進出。
 3億年前(43歳):両生類が陸上に進出。爬虫類の誕生。昆虫の多様化。
 2億年前(44歳):最初の哺乳類が出現
1.5億年前(45歳):恐竜の誕生、鳥の祖先(始祖鳥)の誕生。
0.6億年前(46歳):恐竜の絶滅。
0.5億年未満(46歳):哺乳類の繁栄、霊長類の出現、類人猿から人類の祖先が誕生、そして現代人の誕生。
 この年表から、地球の年齢を46歳とすると恐竜はほんの1年半前に誕生して、1年間は繁栄しましたが、半年前には絶滅したことがわかります。そして私たち人類が地球に誕生したのは、なんと今年の出来事になります。地球の歴史にしてみれば、人類の誕生なんてあっという間の出来事なのです。そしてなぜか人類の祖先だけが直立二足歩行をはじめて道具使用を行ったり、言語が発達したりして、脳も大きく発達しました。そして文明化とともに地球環境環境の破壊が始まりました。

 なぜ今回こんなことを書いてみたのかというと、今の地球温暖化の進み方や生物多様性が失われる速度が、地球的時間からすれば、あるか無いかのほんの一瞬に地球環境が大規模に変化しているからです。将来、人類以外の誰かが地球史を書いたとき、人類が誕生して滅びたことなど、完全に無視されるほどの無きに等しい一瞬の出来事になっているかもしれません。でもそれでは人類として、あまりに空しすぎます。
 さて今秋、生物多様性をテーマにした子ども向けの本を出版することになりました。私たちのくらしに必要な衣食住は全て生物多様性の賜であることや、経済成長ばかりを追い続けると、一方でますます地球環境が悪くなること。地球環境の悪化を防ぐために、私たちはどんなことができるのか、などについて、次代を担う子どもたちに考えて頂くためのきっかけになればとの思いで、現在原稿を執筆中です。このコラムをいつもお読み頂いている方から「おいおい大丈夫か〜?」と聞こえてきそうですが、きっと大丈夫です。多分!?
 全3巻のセットで、シリーズ名は「みんなで考えよう! 生物多様性と地球環境」という、なかなか恐れ多い表題です。
> 第1巻:わたしたちのくらしと生物多様性
> 第2巻:日本の生物多様性
> 第3巻:世界の生物多様性
 全体の企画と第1巻の執筆をsakenomiが担当しています。
 第1巻は、人類が自然界のなかで、歴史的および現在の生態系のなかでどんな位置にいるのか、生物多様性の大切さやその危機、環境省やNGOの取り組みを紹介して、子どもたちにも生物多様性を大切にしなければ、将来が危ういことなどを適当に書いています。
第2巻は、日本の生物多様性、北から南からという感じで、北は知床半島から南は西表島まで、8人の執筆者に、生物多様性とそこでくらす生き物たちのことを、見ごたえある写真とエッセイで紹介していただいてます。
第3巻は、世界のホットスポットをテーマに、環境NGOの方にお書き頂いています。
 9月に、岩崎書店から刊行予定です。乞う、ご期待!                 (2010年 7月)